SSブログ

幼記 [街]

2017060401.jpg
(FUJIFILM X-Pro2 / FUJINON XF 23mm f1.4 R / adobe Photoshop Lightroom CC)






2017060402.jpg




2017060403.jpg




2017060404.jpg




2017060405.jpg




2017060406.jpg




2017060407.jpg






私が4歳まで過ごしていた町がある。
記憶に残っている出来事もあれば、アルバムに貼られた写真を見ても実感のわかない
出来事もある。
記憶に残っているものの中でも実はアルバムの写真から連想した創られた記憶もある
のかもしれない。

しかし、家の前に製針工場があったのはよく覚えている。
この町は製針とゴム製品工場の町であった。
モルテン、MIKASAといった競技球のメーカーもこの地にあった。
南方から天然ゴムを輸入して、その戻り便で針を輸出したとか。
全く接点のない製品だが上手く循環していたようである。

住んでいた木造2階建てのアパートは、当時新築のものに入居したと母親が以前言って
いた。
それでも少なくとも50年前のことである、現在のかの地はアパートは解体され駐車場
と大家さんのものと思しき家庭菜園の場となっている。
家は2階であったが、鉄骨階段を2階から1階まで一気に転げ落ちた記憶も鮮明だ。
どうやらこの時に頭のネジが何本か抜け落ちたのではないかと思っている。(笑)

母親は近所の染め物工場にパートに出ていた。
幼稚園は園長先生が自家用車(クラウン)で送迎してくれていたように記憶している
が、帰りは家ではなく母親のパート先に送られていた。
そこで母親の勤務明けまで過ごすわけだが、そこの社長にかわいがられていたのも覚え
ている。

当時の賃貸アパートでは普通であったと思うが、家にも内風呂は無かった。
(電話も大家さんの部屋に掛かってくる、借りに行く、というシステムであったろう。)
近所の銭湯に母親と通うわけだが、ある日、自分の洗髪で私から目を離した間に私が勝手
に湯船に入り溺れかけるという出来事もあったが、これもよく覚えている。

そして、日頃遊んだり、散歩をしていた路もそこにあるのは昔のままだ。
しかし、45年も前のことである、周りの景色が違うのは当たり前である。


そんな、「幼キ記オク」。







nice!(20)  コメント(4) 
共通テーマ:アート

nice! 20

コメント 4

山本

少し、、普段のカメラワークとちがいますね。柔らかさがあるように思います。想いを排除、拒絶するような、感性を貫くような写真から、少し、柔らかなまなざしが感じられるような気がします。いい感じがしますね。
by 山本 (2017-06-05 08:48) 

icarus

>山本さん
近くに用事があったので久しぶりに訪れた町。
記憶の場所を探りながらの撮影だったので、いつもとは違う感じになったのかもしれません。
by icarus (2017-06-05 23:11) 

JUNKO

そういう思いよくわかります。昔の空気やにおいをどこかに見つけたいと一生懸命探しました。しかし60年の時間はそれらのほとんどを消し去っていました。アルバムの中にだけ生きています。
by JUNKO (2017-06-06 11:55) 

icarus

>JUNKOさん
年々懐かしい景色が消えていきます。
自分の記憶も消えていきますけど。(笑)
by icarus (2017-06-07 21:42) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

陸景支標 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。