1990 －Paris－：深･写真的迷宮：SSブログ

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夜歩く－公園－｜連休終了ブログトップ

1990 －Paris－　[1990 Europa] [編集]

(MINOLTA α7700i / AF ZOOM 35-105mm f3.5-4.5 / RHP /
EPSON GT-X970)

ベルサイユからパリに戻り、オペラ座やマドレーヌなどの辺りをうろついた後、夕方になって
モンマルトルの丘に上る。

丘の上にそびえるサクレクール寺院めざして坂を上る。
もちろん、丘からはパリが一望できる。
凱旋門やグランダルシュの上から見たパリとはまた少し違う感じがした。

流石に1ヶ月近くも僅かながらでもヨーロッパ各地を歩くと旅慣れた気になる上に、旅ももう
終わりを告げようとする頃なので懐にも幾ばくか余裕がある。
という訳で、思い切ってモンマルトルでとある一軒のレストランに入り夕食を摂る。
注文したのは3種ほどの庶民的なコースである所謂メニュー（定食）である。
まだ夕食には早い時間であったのか、客は私一人であった。
そしてそんなに広い店内では無かったが、1台のアップライトピアノが置いてあった。
私はそのピアノのすぐ隣のテーブルに案内されたのだが、料理が運ばれてくる前に男性がピアノ
の前に座り演奏を始めた。
一曲演奏した後、彼が私に「日本人か？（ジャポネ？）」と聞いてきた（と思う。）。
私は「Yes」と応えたのか、「Oui」と応えたのか覚えていないがいずれにしても「はい。」と
応えたと思う。
すると、彼は「さくらさくら」を弾いて聞かせてくれたのである。
コースで何が出たかは覚えていない。
味についても、日記に「美味しかった。」とあるだけである。
しかし、この「さくらさくら」のことはとてもよく覚えている。
素晴らしいパリの一夜であった。